記憶のために

日常で見たこと・感じたこと・経験したことのイラスト備忘録

30半ば、思うこと

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大人になったら、もっと色々できると思っていた。

 

はやく田舎から出て刺激的で自由な暮らしをしたいとずっと思っていて、

進学で上京してから、自分の目の前にあるものすべてがひらけて明るい未来が待っていることを信じていた。

 

卒業後はバリバリ稼いで旅行に行ったり買い物をしたり、

恋愛も充実していて、そこそこのタイミングで家庭を持ち、

望んだ願いを叶えるだけ叶えて満足しているのかと思った。

 

でも現実はそんなこともなく、それらの希望が叶えられたかというと全くもってあやしい。

  

確かに刺激や自由はたびたび経験したけれど、その中には必要でないものもあっただろうし、今歩んでいる道が望んでいた未来かというとそれはよく分からない。

やりたいこともそこまでやれていなかったんじゃないか?それは私がやらなかっただけか。

 

20代はまだごまかしが効くと騙し騙しやり過ごしてきたが、

30代になってからいよいよ身動きが取りづらくなってきたというか、

足りないお金のこと、うまくいったりいかなかったりする仕事のこと、

離れて暮らす老いていく家族のこと、

今ひとつ踏み込めないでいるパートナーとの関係、

すべてが宙ぶらりんのまま時間だけが進行している。

 

そんななか周りの近況なんかを見聞きすると、つい自分と他人を比べてしまって胸が締め付けられる。

「人は人、自分は自分」というけれど、それを穏やかに受け入れられる心持ちになれる時がくるのだろうか。